元大学職員のスピーチ

元大学職員。PR会社に転職しました。//大学職員の仕事、大学職員論、大学教育に関する話題はこちらに書きます。//noteでは、広報PR、働き方などを発信中。https://note.com/mariehoshino

【新人・若手職員向け】大学関連のことを勉強したいと思った時に使える手段一覧(後編)

 

先日公開した記事の後編。

photon28.hatenadiary.jp

 

前編は勉強会など外の会場で勉強をするものを中心に書いたが、後編は外に行かなくてもできるものを中心に書いてみたいと思う。

 

大学関連のことを勉強したいと思った時に使える手段一覧

4.資格取得

 資格取得をモチベーションとしながら勉強をするのも1つの手。所属する部署によって関連する資格があるほか、一般的な資格試験も役立つことがあるので、自分の所属する部署や今後やってみたい仕事に合わせて資格取得を計画すると良いと思う。下記に記すのは、私が知りうる資格のほんの一例。部署の先輩や他大学の同じ仕事をしている人がどんな勉強をしているか等もぜひ参考にしていただきたい。

 

英検、TOEIC等の語学系資格

 どの部署にいても有用。

秘書検定

 総務系、秘書の仕事をしている方で取得した方もいる。

CDA

 就職関連の部署の方が多く取得されている印象。キャリアコンサルタント(就職、転職、仕事上における悩みなど、各個人のキャリア形成を支援する専門家)の資格。

進路アドバイザー検定

 高校生等の進路相談を受ける際に知っておくべき知識の理解度を問う検定。入試系の仕事をされている方にオススメ。

統計検定

 IR等のデータを扱う仕事の場合、統計学の考え方、データの扱い方を学ぶのには良い資格だと思う。

 

広報系の資格については、ブログの別記事で紹介している。

photon28.hatenadiary.jp

photon28.hatenadiary.jp

 

5.書籍

  大学に関する書籍は本当に様々なものが出版されている。特に最近は社会的にも「大学教育」に関心が持たれているのか、大学改革や少子化時代における大学教育のあり方(あるいは大学教育の崩壊)、就職活動や社会に求められる人材育成などをテーマにした書籍がよく見られる気がしている。書籍の選び方はその人が欲している情報によって変わってくるし、普段の読書内容によって何が良い本なのかも変わってくるので、興味のあるテーマで好きな本を読んでみるのが良いと思う。

 

どうしても書籍選びに迷うという方は、大学職員ツイッタラーから書籍情報を得るというのも1つの方法だ。大学職員ツイッタラーには自分が読んだ書籍をブログやTwitter上で紹介している方もいる。Twitterで気になる方をフォローし、その方が紹介していた本をとりあえず読んでみるのも勉強になってオススメ。

 

手っ取り早く大学業界の概要を押さえたいという方は、以前ブログ内で紹介した『速解・大学教職員の基礎知識』(特定非営利活動法人 大学経理研究会・編)を読んでみると良いと思う。

photon28.hatenadiary.jp

 

教務の仕事をされている方は、実務書として『大学の教務Q&A』を読み、職場に置いている方も多い印象。

 

大学の教務Q&A (高等教育シリーズ)

大学の教務Q&A (高等教育シリーズ)

 

 

6.雑誌

大学業界で有名な雑誌というと、やはりベネッセの『Between』とリクルートの『カレッジマネジメント』ではないだろうか。両紙は定期購読をしている職場も多いと思う。以前調べたところ、残念ながら個人での定期購読はどちらも受け付けていないとのこと。ただし、下記サイトより電子ブックを読むことができるので、職場で読むことができない場合はWeb上でチェックをするのが良いと思う。

 

・Between情報サイト

souken.shingakunet.com

 

7.Webサイト・SNS

 WebサイトやSNSは、大学業界・教育業界の最新トレンドをつかむのに有効な手段だ。Twitterで大学職員ツイッタラーや大学公式アカウントをフォローするはもちろんのこと、Facebookでは企業やニュースサイト公式アカウント、大学公式アカウントをフォローして情報を得ると効率が良いと思う。

 

また、WebサイトやSNSは単に教育業界の情報を得るだけではなく、大学の大事なステークホルダーである保護者や高校生、学生が何を考えているのかを知る手段としても使える。Twitterで高校生のアカウントをフォローしたり、保護者世代がよく読むようなニュースサイトをチェックしたりすることによって、今教育に何が求められているのか、若者は何を考えて行動しているのかを体感することができる。ニーズを理解しなければ、日々の業務もただこなすだけのものとなってしまう。より良く、より面白く仕事をするためにも、日々の情報収集は欠かせないと個人的には思っている。

 

Facebookページがほとんどになってしまうが、下記にオススメの情報源を記す。

 

ベネッセ教育情報サイトFacebookページ

保護者向けの教育情報サイト。受験動向に関する解説など、今保護者が教育に対してどんな疑問を持っているのかを知るのに役立つ。

www.facebook.com

ベネッセ教育総合研究所Facebookページ

大学生の学習・生活実態調査など、教育に関する調査・研究結果が公開されている。

www.facebook.com

日本の研究.com Facebookページ

国内でいまどんな研究成果がリリースされているのかを知るのに役立つ。

www.facebook.com

日経カレッジカフェFacebookページ

学生に向けた就活関連の情報が豊富。

www.facebook.com

リクルート進学総研

カレッジマネジメントからその他調査結果まで、様々な記事を公開。スマフォのホーム画面にアイコンを置いておき、時々チェックすると良いと思う。

souken.shingakunet.com

大学ジャーナルオンラインFacebookページ

大学関係の各種最新ニュースを扱っているサイトのFacebookページ。各大学の取り組みから、研究成果リリース、入試動向まで幅広く扱っている。

www.facebook.com

一般社団法人私立大学連盟Facebookページ

私大連で発行している「大学時報」最新号の内容が定期的に紹介されている。冊子を購読・回覧している職場も多いと思うが、もし職場で読めない場合は私大連HPからも読むことができるので、気になるページは確認してみると良い。

www.facebook.com

教育新聞Facebookページ

小中高校教員向け新聞のFacebookページ。教育業界で今何が話題なのかを確認するのにオススメ。

www.facebook.com

 

上記以外にも、Yahooニュースで「大学」「教育」というキーワードで検索をかけて最新ニュースをチェックしたり、ニュースアプリで「教育」や「大学」というキーワードをフォローしたりすることによっても情報を得ることができる。日頃のWebの使い方によってやりやすい方法でニュースをチェックすると良いと思う。

 

8.補足

前編に入れ忘れてしまったので、後編で補足。教育系の勉強をしたいと思った時、放送大学を利用して勉強をしている大学職員も結構多い。私学共済では、確か放送大学で学ぶ費用は割引がきいたはず…。仕事をしながら学びやすいので、興味のある授業がある場合は受講してみるのも良いのではないだろうか。

 

また、gaccoなどのオンライン授業を利用して学ぶ人もいる。gaccoは私も統計学の授業を利用したことがあるが、通勤時間帯など隙間時間を利用して授業を視聴することができるので、なかなか利用しやすい。授業料が反転授業でない限りはかからないのも魅力的だ。こちらも興味のある授業があれば、気軽に試してみると良いと思う。

 

 

以上、長くなってしまったが、大学関連のことを勉強したいと思った時に使える手段をまとめてみた。私自身が新人職員時代、学内で仕事をしているだけでは視野が狭くなってしまうと危機感を感じた時に、こういう情報が欲しかったので記事としてまとめてみた次第。

 

情報を欲している方の参考に少しでもなれば幸いです。