元大学職員のスピーチ

元大学職員。PR会社に転職しました。//大学職員の仕事、大学職員論、大学教育に関する話題はこちらに書きます。//noteでは、広報PR、働き方などを発信中。https://note.com/mariehoshino

広報担当者として取りたい資格〜PRプランナー検定〜

つい先日、とある合格通知書が届いた。

820日ごろに受験した資格、PRプランナー検定1次試験の結果だ。

 

社会人になって3年目までは仕事のやり方を身につけることに注力しすぎて、その他の勉強まで手が回らなかった。4年目を過ぎた今、やっと色々な勉強を始めている。(というか、4年目にもなってくるとそろそろ他の知識を身につけていかないと成長が止まるし、今後求められること、自分が求めることに追いつけなくなる気がしている。)

 

 このPRプランナー検定日本パブリックリレーションズ協会が実施している試験で、広報の実務能力や知識をどれくらい持っているか客観的に証明する資格である。

 

この資格を取ろうと思ったのは、

①勉強した内容がすぐに私自身の仕事に活かせると思ったこと

②大学での仕事はなかなか一般社会に理解して貰いにくく、自分が持っている知識や能力を証明する何かが欲しかったこと 

この2つが理由だ。

 

実際に勉強してみて思ったのは、大学職員にも充分オススメの検定試験であるということ。

 

今、一般企業でも大学でも、広報は経営上重要な業務と位置付けられることが多くなっている。(広報と広告宣伝は違う。広告を打つことが広報だと思っている人も結構多いが、広報は社内・大学内の情報をいかにメディアやステークホルダーに刺さる形かつ信頼できる形で伝えていくかを考えて、実践する仕事だ。)

 

大学業界で広報の力を120%発揮した好例が近畿大学東洋大学近畿大学は建学当時からの理念に基づいた水産研究が身を結び、養殖マグロのPRで成果を上げた。日本初の実績だけにメディアにもバンバン取り上げられ、そこからさらに様々なアプローチを仕掛けて志願者を大きく伸ばしている。東洋大学も駅伝などのスポーツを皮切りに、最近は女性の働きやすい企業ランキングなるものを研究成果として作り、うまく世の中の関心と合わせながらメディアや企業へのアプローチを展開している。

 

この少子化・大学の競争激化の時代に大学が生き残っていくためには、自大学を「外」に正しくPRしていく「広報力」を高めていくことが欠かせないのだ。

 

しかし、これまで大学という組織はあまり「外」を意識して仕事をしてこなかったように思う。各部署の仕事が、社会の中でどんな価値・意義を持つのか。他大学と比べてどこが違うのか、どこが自大学ならではの取り組みと言えるのか。自大学にはどんなリソース(先生、学生、部活動、施設、環境など)があるのか。今どんなことに取り組もうとしていて、それは社会にどんな影響を与えられるのか。これらのことを、どんなターゲットにどうやって伝えていくのかについて、きちんと理解して実行できている大学職員はどれくらいいるだろうか。私自身、まだまだ目指すレベルに到達できていなくて非常に悔しいしもどかしい。

 

大学の広報はまだまだ一般企業に比べれば遅れをとっていると言わざるを得ない状況で(もちろん、大学と企業は成り立ちや組織のあり方が多少違うので一概には比較できないが)、体系だった広報の知識や手法を持っている大学は少ない。

 

広報担当者として知識や考え方を新たに身につけたり、OJTで得た言語化できていない手法を一度整理したりするために、広報に特化した検定試験を利用するのもアリなのではないかと思う。

 

実はこのPRプランナー検定、項目はまだ少ないけれど企業以外の組織における広報についても設問が設けられていて、公式テキストで勉強すればその辺の知識も手に入る。大学で働く広報担当者も、広報担当者じゃないけど興味ある人も、将来的に広報に携わってみたい人も、一度検討する価値はあると思う。

 

なんだか宣伝みたいになってしまったし、文章の締めがうまくいかないのだが、こういうのも大学職員のSDとしてありだよね?ということで、今回の記事は終わらせたい。

 

ここまで読んでくださってありがとうございました。