元大学職員のスピーチ

元大学職員。PR会社に転職しました。//大学職員の仕事、大学職員論、大学教育に関する話題はこちらに書きます。//noteでは、広報PR、働き方などを発信中。https://note.com/mariehoshino

正しいコスト感を身につけること

最近すごく思う。

正しいコスト感を身につけることは仕事をする中で非常に大事なことだ。

 

大学職員、自分たちで何かを作って売る仕事ではない。そのため、なかなかコスト感が身につきにくい。やりたいことをやるのにどれくらいお金がかかるのか、それは果たして高いのか安いのか、質をきちんと伴っているものなのか。そういうものを見極める力を意識して身につけないと、とんでもないことを言い出す人になることが多い。(予算が明らかに足りないのに冊子◯万部を作れ、とか。この企画をやりたいからなんとかしろ、と突然持ってこられた企画が何百万円もするものだったりとか。)

 

施設系の部署や入試広報系の部署にいる人は、いろんな企業さんとやりとりをする中で商品と質、価格のバランスを見極められるようになってくるので、その部署にいるうちにコスト感をぜひ身につけたいものだ。

 

そうでない部署にいる人はあまり企業とやりとりする機会は少ないかもしれない。だけど、その数少ないやりとりの中でも、過去のやり方をそのまままるっとやるのではなく、本当に今の取引価格が妥当なのかを疑いながら仕事を進めることで養われてくる感覚があると思う。また、自分たちが日々こなしている仕事に一体何がいくらかかっているのかを折に触れて意識することで、意外とお金を使っている(いない)んだな、とか見えてくるものがあるはず。その見えてきたものを大事にして仕事をしたいところ。

 

大学の収入源は学生の保護者が払ってくれた学費や国からの助成金が大きい。だからこそ、無駄遣いはできないし、大学の本質である教育にきちんと資源を向けられているべきものである。

 

自分の業務だけ見れば大したことのない金額かもしれないけれど、塵も積もれば山。自分の業務だけではなくて、部署の業務、大学全体のお金の流れも意識すると自分が動かしている仕事の位置付けや重みが少しわかってくるかもしれない。