元大学職員のスピーチ

元大学職員。PR会社に転職しました。//大学職員の仕事、大学職員論、大学教育に関する話題はこちらに書きます。//noteでは、広報PR、働き方などを発信中。https://note.com/mariehoshino

中途採用人材を活かしきれない問題

あるよなあと思う。

企業にもそういう問題は十分あるのだと思うけど、大学も結構な割合で中途人材活かしきれていないのではないかと思う。

 

せっかく優秀な人を採用したのに、その人のこれまでの経歴を活かせない配置をしたり。そもそも、生え抜きの職員たちが中途採用の方々をあまり歓迎していなかったり。

 

穴埋め的な感じで異動させることが多いの、そろそろ時代に合わないんじゃないかなあと個人的に思っていたりする。特に私大は大学として向かう方向性があって、そこを目指していくために必要な能力を持った(あるいはポテンシャルのある)人を採用していく。採用ってそういう風にするものじゃないの、と思う。

 

新しい方が入っても、「ああ、また適材適所にはならないんだろうなあ」と思うと、横から見ているこっちがもどかしかったりする。せっかく志高く入ってきたのに、途中で折れてしまって辞める人もよく見てきた。

 

志高く頑張っている人が、孤軍奮闘する状況は12年前とあまり変わっていないらしい。

www.unipro-note.net

そろそろいい加減、変わらないといけないと思う。(変化済みの大学もきっとあるのだとは思うけど)

 

どうしたらいいのかなあ、と思う。

明日から、仕事復帰。

約1年の育休も終わり、明日からいよいよ仕事復帰。

長かったような、短かったような。

 

復帰後、前にいた部署には戻らないことになった。異動というやつ。

広報でやりきったわけではないので、結構複雑な気持ちを持っている。

せっかく磨いた広報のスキルはどうしたらいいのやら。腐らせるのは勿体無いなあと思う自分もいたり、異動先の仕事を作り上げたらそれはそれでやりがいあるのではと思う自分もいたり。

 

子育てと仕事の両立は、まあなんとかなる気がしている。

ルンバとホットクックがあれば、とりあえず家事は回していける。

 

前ほど仕事へのモチベーションが上がらないの、何故だろうなあ。

職場に行けば、また変わるかなあ。

 

 

初心忘れるべからず。

昨日から、新年度が始まった。このブログの読者の中にも、新入職員として大学で働き始めたという方もいるだろうか。

多くの大学は研修期間を経てから配属されることがほとんどだと思うので、これからどんな研修があるのか、どの部署に配属されるのか、働く仲間はどんな人たちなのか、楽しみにしている人も多いのではないだろうか。

 

大学職員を志した理由は様々あるだろうが、やっぱり初心を忘れないでほしいなあと思う。

 

不本意な部署に配属されるかもしれない。上司が自分と合わなくて苦労するかもしれない。教員と学生、他部署の間に板挟みになるかもしれない。この仕事、意識をしていないと「誰のためにその仕事をするのか」という部分を忘れがちになってしまう。

 

どんなに小さな仕事でも、その仕事の先に誰がいるのかは意識をして欲しいと思う。自分の仕事は学生のためになっているのか?高校生のためになっているのか?もっといいやり方はないのか?

 

人それぞれ、いろんな答えがあると思う。

大学職員の仕事、今目の前の仕事は誰のためにあるのか?

新年度になったからこそ、改めて意識して考えておきたいなあと思う。

 

親も自分の人生を楽しんで生きるべき。

親が自分の人生を楽しんで生きる。これ、すごく大切なことだと思う。

 

自分の親にこんなことを言われたことがあるだろうか。

「10代っていいなあ。楽しいだろ。羨ましいなあ。」

冗談ならまだいい。冗談ではなく、半分本気で羨ましそうに言われたとしたら、どうだろう。

 

若いことが羨ましい。私は自分の父親に、何度も言われたことがある。その度に「大人になると人生楽しくないのか」と思ったし、大人になるのが、働くのが嫌だと思った。

 

でも、私自身が大人になってみて、親になってみて思う。大人って楽しいじゃん。自分でなんでも決められて、行動できて、やりたいことを実現できる。私は門限も厳しく、何をするにも親の制約のある環境で育ったから、自分の裁量でなんでもできる今の生活が本当に楽しい。

 

私の両親は、「子供のためだから」と自分たちの色々な行動を制限していた。自分が出かけて事故にあったら大変だからと、どこにも出かけない専業主婦の母親。平日は遅くまで仕事して、土日はゴルフか家族サービスに終始する銀行員の父親。二人とも趣味はあったけれど、子供が趣味に成り代わっていて、全てが子供、子供、子供、で回っていた。

子供が小さいうちはそれで良かったのだと思う。手がかかるし、目が離せない小さい子供のうちは、全てが子供中心に回っていても良かった。でも、子供が思春期に差し掛かって以降は、もっと親も自分自身のために行動して良かったのではないかと思う。

子供は親を見て育つ。子供を理由に行動しない親を見て育った私は、いろんな理由をつけて「行動できない人」になってしまっていた。それに気がついたのは25歳の時。もっと早くに気がついていれば、と悔やむことも時々ある。

 

親が自分の人生を生きていないと、その人生を楽しんでいないと、子供も「人生ってこんなものか」と思ってしまう。子供から色んな可能性を奪ってしまうことになるのだ。

 

親も自分の人生を楽しんでいい。やりたいことを、やれる時に、時間がかかってもいいからやっていくべきだ。親が自分で自分を充実させていないと、子供に過度に依存したり、過保護になったり、子供にいい影響を及ぼさないと思う。

 

そんなことをここ数日考えていたら、今日、オリラジの中田さんの記事を発見した。

dual.nikkei.co.jp

もっといい親になりたい、なろうとする理想も捨てませんか。

 周囲からとんでもない親だと批判されても、いいんです。何よりも大事なことは、娘と息子が今日も笑っていること。採点者は、ママでもパパでも周囲の人間でもない。今日も子どもが笑顔で育っている、それで採点は済んでいます。妻はいい母親だし、僕もいい父親じゃないかって、夫婦で認め合えばいいと思うんです。

 もっともっと気を抜く。親も自分のやりたいことをする。

 僕たちがなるのは、いい親じゃなくて「楽しんでいる親」。親が百のことを語るよりも、親自身が懸命に人生を楽しむ姿を見て、子どもは勝手に吸収していきますよ。

本当に、ここに書かれている通りだと思う。「いい親」じゃなくて、「楽しんでいる親」を目指すのだ。

 

私は1人の女の子の母親だ。だけど、母親だから色々な行動を制限するのではなくて、欲張りたい。家族も仕事も趣味も。毎日を楽しみながら、なりたい自分を目指して生きていくのだ。

 

 

 

自分に喝を入れるために、定期的に読んでいるブログ

自分に喝を入れたい時ってないだろうか。

このままの自分じゃ良くないなあ、と「なんとなく不安」になる時。

 

私は根がめんどくさがりだし、ビビリだし、25歳になるまで結構人に流されて生きてきたし、そんな「なんとなく不安」な時が割とあったりする。

 

自分に喝を入れる時、メンター的な存在で読んでいるブログがある。(私のTwitterで度々引用ツイートしているので、フォロワーの方は結構目にされていると思う…)

ameblo.jp

 

キャリアコンサルタントとして仕事をされている柴田さんのブログ。仕事への取り組み方、考え方だけでなく、母親としての生き方、人生に対する考え方もよく記事化されていて、すごく参考になる。キャリアコンサルの理論に基づくだけでなく、柴田さん自身が仕事やその他の活動で経験してきたことをもとに記事が書かれているので、自分の場合に当てはめて理解しやすいし、読了後の納得感も高い。

 

人生うまくいかないなあとか、目の前の変えたい現状が膠着状態の時、思っている以上に自分自身が行動できていなかったりする。現状を変えるにはどうしたらいいのか、行動できているのか迷ったときは、一度このブログを読んでみてほしいなと思う。

 

 

 

 

自分のやってきた仕事を振り返る②ー広報関係編

2日前にこんな記事を書いた。

 

photon28.hatenadiary.jp

 

今回はその続き。

私は入試関係の部署に約2年半いた後、法人広報系の部署に2年ほど在籍している。引き続き入試広報系の仕事も少し担当していたが、加えてプレスリリース作成などの対メディア、対社会向け広報の仕事も携わるようになった。

 

具体的には下記の通り。

自分のやってきた仕事を振り返るー広報関係編

①Web関係

  • 公式サイト運用(記事作成、更新、ユーザビリティ向上対策など)
  • 公式サイト、受験生向けサイトリニューアル(Webサイト制作企業へのオペレーション、スケジュール管理、構成確認、文章構成など)
  • 採用広報ページ立ち上げ(人事課と連携し、必要な情報の整理を実施。採用ページの構成確認など)
  • SNS運用(公式FacebookTwitterInstagramTwitterとインスタは新たに運用を開始。SNS運用マニュアルも作成。)
  • 炎上対策(エゴサを定期的にする、炎上時のマニュアル整備や研修をするなど)

 

②受験生向け広報

  • 大学案内制作(制作内容企画、制作企業決定コンペ実施、制作工程管理、取材調整、校正など)
  • 受験生向け雑誌広告出稿(出稿内容企画、制作手配、校正)
  • Web広告配信(配信内容企画、制作手配、校正、配信時期管理)
  • ターゲット策定(入試データをもとにターゲット層の割り出し)

 

③法人広報

  • 学内情報収集(対外広報に向いているネタを学内を歩き回ったり、SNSなどをリサーチして集め、公式サイトや公式SNS・プレスリリースで配信)
  • 広報連絡員の設定、運営(一度実施して廃れていた制度を復活。その後継続運用させている。広報連絡員から上がってくるネタが0件→300件以上になるまで成長させた。)
  • プレスリリース作成、配信
  • プレスリリース配信システムの変更(学内で力を入れている方向性にあったリリース配信会社に変更)
  • メディア対応(問い合わせ、取材依頼への対応。ちょこっとテレビに映ったりしたw)
  • メディア向けPR企画(実施には至っていないけれど、自大学の取材対応可能教員リストなどをまとめたりして、メディアリレーションも強化しようと企画している。復帰して広報に戻れるなら、ここをもうちょっと突っ込んでやりたい…)
  • メディア掲載データまとめ(メディア掲載情報収集、年度末に掲載結果をグラフ化したりして報告資料作成)
  • 広報会議運営(一時期会議の司会をするなどもしていた)
  • 広報年間計画の作成(これが紆余曲折あってすごく骨が折れた。心が骨折した。)
  • 予算管理
  • 部署内研修の企画、実施(SNS運用について研修を実施)

 

以上が広報関係で私がやってきた仕事のまとめだ。

性格上、いろいろ足を突っ込んだり口を挟んだりしてしまうタイプなので、広報関係でも色々な仕事を任せてもらったような気がする(せっかく自分が関わっているのだから、組織の今後をより良くしていきたい。すると、良い方法を思いついたのに周囲の空気を読んで黙っているということができない。大学という組織はおとなしい人も多いので、私のこの性格を嫌っている人もいると思うけど、気にしないです笑)。

 

自分のやってきた仕事を振り返って、私の強みは4つあるのかなあと思う。

①全体像を把握して、コントロールするのが得意

→大学案内とか入試とか、期日が絶対動かせないものに向かって周囲も巻き込みながら、ほぼミスなく仕事をしてきたと思う。期日から逆算して、余裕を持たせて仕事ができる。大きな仕事を細分化して、タスク化するのが得意なのかも。

②データのまとめ、データを意識した仕事の仕方が得意

③文章を書くことが好き、得意な方

④今足りないものを改善する、現状を良くすることを常に考えて行動することが得意

 

自分の強みはここかな、というものがわかっただけでも、仕事の振り返りをやってよかったと思う。

 

今後は自分1人でも仕事ができるくらい、もっと何かしらの専門性を磨かないといけないなあと思っている。特にこれからの時代、大学も安泰ではないし(いつ潰れるかわからないし)、パートナーの仕事の都合で今の職場を離れることになる可能性だって否定できない。だからこそ、育休復帰後はまた広報に戻りたい気持ちが大きい。大学は色々な部署をローテーションすることが多いけど、まずは上司に掛け合ってみたいなあと思っている。

 

今回の記事は以上です。

 

  

自分のやってきた仕事を振り返る①ー入試関係部署編

都内の中規模大学に勤め始めて今年で6年目になる。昨年4月に子供が生まれ、育休を取っているので仕事は一旦休止している。仕事から少し距離を置いているこの期間に、これまで携わってきた仕事を振り返った。いわゆるキャリアの棚卸。

 

仕事をしている最中は、なかなか客観的に自分のキャリアを振り返ることができなかった。 子育てに集中して、仕事から離れているからこそ、自分のこれまでの歩みを客観的に振り返ることができた気がする。これまでやってきたことをまとめたことで、少し自信もついてきた。自分にできることが明確になったからだ。

 

3〜5年くらいのスパンで一度自分の仕事を振り返る方がいいかもしれない。日々の業務の中で確実に積み上げているものがあるし、それを知ることで今後の方向性もはっきりしてくる。

 

私自身が携わった仕事はこれからまとめる通り。2部署経験していて、全部を書くと長くなるので、2記事にわたってまとめたいと思う。大学職員になりたい人や入試系、広報系部署に移動したい人などは、どんな仕事があるのか参考になるかもしれない。

 

自分のやってきた仕事を振り返るー入試関係部署編

①入学試験実施関係

  • 入学願書処理(実際に自分で願書をチェックするところから、派遣さんに願書処理業務を依頼して処理の取りまとめを行うところまで。不備願書の取りまとめも。)
  • 志願者数など、入学試験関係の数値データ処理→公表手配
  • 入学試験実施の全行程管理(試験日の試験監督配置決め、試験監督説明会運営、備品手配、試験日当日の緊急対応オペレーション、合否発表の手配など)
  • 入学願書受付システム、採点システムの更新、運営、管理
  • 入学試験に必要なWebシステムの新規導入(企業との折衝、備品購入手配など)
  • 顧客データまとめ、管理(志願者の出身地域、出身高校などのデータをまとめ、自大学にはどんな受験生が集まっているのかを分析。資料にまとめて、関係各所に配布。)
  • 営業データまとめ、管理(高校への説明会などの実績データを年度末にまとめ、どんな高校や地域にどうアプローチして志願者を増やすか検討するための参考データとして使用)

②入試広報関係

  • 高校訪問(いわゆる、高校教員への営業。高校の先生も忙しいので、なるべく手短にポイントを押さえて話すよう心がけるなど。)
  • 大学見学会、高校での学校説明会、模擬授業の調整(高校、仲介企業、大学教員との日程調整、内容調整)
  • オープンキャンパス実施(会場設営、備品手配、全体説明会の登壇など)
  • 高校での説明会、個別相談会参加(高校生へ自大学の魅力をプレゼンしたり、高校生の進学相談に乗るなど。)
  • 出願ガイド、入試データ集の作成(内容企画、校正)
  • 入学願書の作成(内容企画、校正)

③その他

  • 部署内の整理整頓
  • 予算編成、管理

 

だいたいこんな感じ。3年目まで入試関係部署にいたが、新人にしては色々と携わらせてもらった気がする。

 

入試実施関係の仕事は、入学試験日など期日が絶対動かせないものが多い。いかに期日までに正確に仕事をするかが勝負となるので、業務を効率化する視点、部内の人と密にコミュニケーションを取る力、スピーディーに仕事をする力が磨かれたと思う。

 

また、入試広報関係の仕事では、高校生から「心理学を勉強したいけど、どんなことが学べるのか。どんな資格が取れるのか。」というような質問を受けることが多い。その学問はどんな学問で、どんな資格が取れて、自大学ではどういう授業を展開しているのか。専門分野に関する知識や自大学の授業構成、授業の魅力、教員の魅力などを1〜2年目は必死で勉強した。相談をしてくれた高校生の人生がかかっているし、適当なことは言えない。大変だったけど、相談してくれた高校生の悩みや疑問を解消できた時、頑張って勉強してよかったと思う。

 

入試関係部署の後、私は法人広報の部署に異動した。広報関係の仕事については、次の記事でまとめようと思う。

 

今日は以上です。