私が大学職員を志した理由と現在の心境①
ご無沙汰しております。星野マリエです。
今、広報の仕事が佳境です。
ある冊子を作っているのですが、原稿の確認に追われる毎日。
なかなかブログ記事作成への気力もわかず、更新が滞っておりました。
年初のやる気はどこへいったのだ。目標を達成すべく、頑張ります。
さて、3月は就職活動の情報解禁の季節ということで、今日から3回くらいに分けて「大学職員という仕事への志望理由」と「実際に働いてみてどう思うか」ということについて書いていきたいと思います。大学職員を目指している方に向けて、擬似OBOG訪問になれば。
このブログを読まれている皆さんは、どのような理由で大学職員を志望されている(されていた?)のでしょうか。 私の場合は、新卒で大学職員の採用試験を受けたタイプですが、残念ながら前向きな理由ではありませんでした。第一志望にしている皆さんから総スカンを喰らうかもしれません。
「第一志望の業界の選考に全て落ちたから」
これがまず1つ目の大きな理由です。方向転換組です。
もともとは大学時代に学んでいた「若者文化」や「統計学」の知識を生かして、広告業界を目指していました。広告の仕事の中でも、特にストラテジストやマーケッターといった仕事がやりたかった。
社会を俯瞰して見ることが好きだったし、若者には今何がトレンドで、若者の気風はどんな感じかを考えるのが好きだったので、その周辺領域に携わって社会の流れを作れたらなあと漠然と思っていました。
最終面接直前までいった会社もあります。でも、全て落ちました。
なぜ落ちたのか、理由は自分でよくわかっています。
私の中に、就職活動を通して「無理して、背伸びをしていた部分があった」からです。それは結構複雑です。
自分自身のこれまでの学歴や取ってきた成績へのプライドが、「大手じゃなきゃ」「難関企業じゃなきゃ」と偏った選択をする一因となっていたり(要領は良かったので成績はいわゆる”優秀”と言われる層に入っていたと思います)。
また、小学校〜大学という学校に通っていた期間に、いろんな物事に対してチャレンジをしてこなかったし、できなかったので、「自分は一体何をすることができて、何に興味があるのか?」ということを客観的に掘り下げることができませんでした。要するに、限界まで興味のあることを突き詰めたり、バイトでもなんでも、やってみたいと思うことを突き詰めてこなかったので、自分の能力に対して”幻想”を抱いてしまっていたのです。実際そんなことはないのに、やってみれば出来るっしょ、と軽く考えていました。
それから、自分自身の価値観をよく理解していなかった。仕事を選ぶ際の価値観は人それぞれです。社会を動かすような仕事をしたい、それが大事な価値観の人もいれば、プライベートを大事にしたいから堅実な仕事をしたいという価値観の人もいます。私にとって一番大事なものは「結婚して子供を育てていくこと」でした。もちろん、正社員として働いて、責任のある仕事はしたい。けれど、広告会社で働いている方々がとても大切にしている「社会を動かす仕事がしたい」「面白いことをやってやりたい」というような価値観は、私の中では優先順位が低かったのです。
当然の結果として、広告業界の就職活動は失敗。
方向転換を考えた時に出てきた選択肢が「大学職員」というものでした。
<続く>
星野マリエ
P.S. 今思えば、広告会社に就職していなくてよかったなと思います。当時はだいぶ傷つきましたが…。価値観が大きくずれていたのだから、広告会社に勤めていたら、おそらく今頃病気になっていたり、心を病んでいたり、とにかく良くない状態だったと思います。
就職活動でも、転職活動でも、自分が何を大事に思っているのか、価値観を探るのは大事なことだと思います。それは結構直感的なものかな、と個人的には思う。色々な会社の求人を見て、ここはいいかも、と直感的に思った会社の求人票を集めて、自分はどの条件に惹かれているのか、なぜ惹かれているのかを考えてみると、仕事を選ぶ上での価値観は少し見えてくるかなと思います。
学ぶということ
高校生の集中力はすごい。
今日は入学試験の試験監督として仕事をしていて、試験の最中に高校生を見ていて思ったことである。
高校生、特に受験を控えている子たちは、入学試験の1日のために(およそ1時間×3〜5コマのために)、高校時代の半分くらいの時間を受験準備の勉強に費やしているのだ。(もちろん、人によっては部活にほとんど時間を割いた人、留学した人など、受験準備にそれほど時間をかけない人もいる。)
「大学に入ったら好きなことができる」
自分自身が受験生だったときを思い返しても、そんな長い時間を勉強に割くほとんどの受験生のモチベーションはこれに尽きるように思う。バイトがしたい、好きなアーティストのライブに行きたい、彼氏彼女が欲しい、アメリカに行きたいなど、数々の「やりたいことリスト」をいち早く実現させるために、”今は我慢して”勉強を頑張るのだ。
「学ぶこと」を楽しんで勉強している高校生は日本にいったいどれくらいいるのだろう。
学ぶことは世界を開くこと
「学ぶこと」は確かに大変なことである。本を読んだり、調べたり、実際にやってみたり、時間はかかるし、お金も物によっては多少かかる。
けれど、「学ぶこと」は世界を開くことであり、自由を獲得する楽しさが伴うことなのではないだろうか。
未知を「知」に変えていくことで、見える世界がどれだけ広がるだろう。できることがどれだけ増えるだろう。もう進めない、行き止まりだと思っていた道に、実は上をよく見てみたら手の届くところに梯子がかかっていて、進めることができたようなものである(例えがわかりづらいか)。思考がいつどんな時も自由になれるのだ。
世の中の物事は良い・悪い、好き・嫌いなどの二項対立で成り立っている訳ではない。今、日本を含めた世界は少し極端な意見に偏りやすくなってしまっているが、思考が自由なら、そのような状況下でも”真ん中”を選択していられるのである。いや、もしかしたら、あえて真ん中ではなく、どちらかの意見に寄ることもあるかもしれない。
思考が自由であるということは、誰かの意志や世の中の流れなどの大きな力に左右されないということで、つまるところ「私が自由でいること」なのだ。要するに、学ぶということは、私の自由を獲得することなのである。ずっと一つの部屋にしか入ることができない状態よりも、自由気ままに海外へも旅行できる状態の方が圧倒的に楽しい。学ぶことの楽しさは、「行動範囲が広がる楽しさ」のようなものなのかもしれない。
だから、自分への戒めも込めて。
学び続けることを人生が終わるその日までやめないように。自由を得る楽しさを感じながら学び続けたい。止まってしまっていた本を今日からまた読み始めたいと思う。
やれること、やりたいことから少しずつ。
星野マリエ
大学の地方移転
こんにちは、星野マリエです。
週1回ブログを更新するルールを設けたのに、あっさり1ヶ月半で破ってしまいました…。きちんとした文章を書くというのは、思っていた以上に労力の必要なことなんですね。ブログだし、論文と違って軽く書けるだろ〜と思っていた自分に喝を入れたい。なるべく正確なことを書きたいと思うと、意外に時間がかかります。これからもなるべく週1回ルールを厳守して、きちんとした文章を書いていきたいと思いますので、ぜひ気長にお付き合いいただけますと嬉しいです。
さて、今日はタイトルの通り「地域創生と大学」をテーマに少し書いていきたいと思います。
この記事を書こうと思ったきっかけは、下記のニュース。
突っ込みたいことはいくつかありますが、記事の内容やクオリティについては置いておきます。上記の記事をザクッと簡単に事実だけまとめると、こんな感じです。
日本の大学は世界から取り残されている!!
↓
政府は大学を地方移転させたいと思っているよ
はい。記事は論点がかなり飛躍?間違って?いると思うのですが、それは置いておいても、確かに「大学を地方移転させよう」という議論は行政の中でなされています。
議論の主体は「まち・ひと・仕事創生本部」。これは、今何かと話題になっている「地方創生」に取り組む事務局です。人口急減・超高齢化という課題を解決するために、各地域がそれぞれの特徴を活かして、自分たちでこれからもずっと維持していけるような社会を作ることを目標に、様々な議論や施策の実行を担っています。(ちなみに、地方創生に取り組むのは「まち・ひと・仕事創生本部」だけではなく、「内閣府地方創生推進事務局」という組織もあります。二つの組織が連携し合って地方創生に取り組んでいるようです。)
その「まち・ひと・仕事創生本部」が設けた「地方大学の振興及び若者雇用等に関する有識者会議」の第1回が、先日2月6日に行われました。会議の資料を見てみると、論点の中に「東京の大学・学部の地方移転(サテライトキャンパス等)についてどう考えるか」というものも入っています。
資料をもとに思考プロセスをたどると下記の通り。「まち・ひと・仕事創生本部」のHPに掲載されている資料の中では、総務省統計局の調査結果などを示しながら議論を進めています。
①人口が東京に一極集中している。地方を担う人材の育成と確保が急務。
②東京など大都市圏に人口が集まるきっかけは「大学進学時」にありそう。
a)東京圏への転入の大半は「15〜19歳」「20〜24歳」の層
b)10代、20代の東京圏への転入理由は「進学」「就職」が多い
c)東京圏に移動した人のうち、東京圏での生活を志望したのは半数程度
③東京圏の進学者のうち、約35万人が地方出身者だと推察できる
④企業の本社機能一部移転や地方に本社を置く企業への支援を行い、仕事を地方に。
大学も地方に持ってくることで、若者の大都市圏流出を減らせるのでは?
大学進学時に大都市圏へ若者が出ることで、地域から若者が流出してしまうなら、大学を地域に持ってくれば若者の流出が収まるのではないか、という議論の流れのようです。
学費が安くて、家から通える範囲の大学を選ぶ傾向にある最近の高校生。遠方にあった大学が都心回帰をするのがトレンドの現在に、大学のある学部が地方移転をしたとして、早慶クラスの大学でも、どれだけの志願者が集まるでしょうか。志願者が集まったとして、果たしてどれだけその地域に若者が定着するかについては疑問に感じるところが大きいです。
問題の根本は、魅力度が「地元<東京・大阪・名古屋・博多」となってしまうところにあるのではないでしょうか。だって明らかに東京、大阪、名古屋、博多の方が生活してて楽しい。遊ぶ場所、買い物する場所、食事をする場所、全てにおいて大都市圏の方が特色があって、選択肢がたくさんあって、楽しいのです。地方に行くと、幹線道路沿いに車販売店、松屋とか中華麺的なラーメン屋さんとか、マックくらいしか見当たらない。買い物をするにも、商店街はシャッター通りと化し、イオンとかしまむらくらいしかない。駅前も地元のデパート(おばあちゃんしか見かけない)と地銀、駐車場とその地域の有名な人の銅像くらいしか見当たらない。
大学を地方移転させるだけではなく、地方に用途不明の施設を建てるのではなく、「生活者」にとって魅力的な地域を作っていくことが求められているような気がします。
とはいえ行政が決定したことは、大学という組織、守っていかねばなりません。まして大学の地方移転となると、キャンパス整備や学生募集などの面で大きなエネルギーが必要になってきます。今後の議論の展開を見守っていきたいと思います。
以上、星野マリエでした。
CU:)
P.S. ちなみに…今、大学業界では「地域活性化」というのもホットなキーワードです。グローバル展開を目指す大学がいる一方で、いかに地域密着型で存在できる大学になるかということを考えている大学もあります。文部科学省も「地(知)の拠点大学事業」や「私立大学等改革総合支援事業 タイプ2 地域発展」など、地域連携・地域貢献・地域発展に関して特色ある取り組みを行う大学に補助金を交付しています。
就職活動や転職活動で大学職員を目指す方は、自分の志望する大学がどのような取り組みを行っているか調べてみると、その大学が目指すところが見えてくるかもしれません。
日常の見方
「毎日がつまらない」
そう思うことはないだろうか。
朝起きて、身支度をして、(詰めれば少しは余裕を持って乗れるのに後ろに詰めようとしないおっさんにイライラしながら)すし詰めの電車に揺られて、学校や会社に出かけて、終わらない課題や仕事に悩まされながら遅くまでパソコンと向き合って、帰ったら録画したドラマを観ようと思っていたけど、疲れすぎて寝てしまったりする。そんな毎日。
「何か刺激が欲しい」「単調な毎日を変えたい」
そうは思うけれど、新しいことを始めるお金もないし、気力もない。そもそも何をしたらいいのかも分からない。
途方にくれるような悩みだけれども、「つまらない毎日」を変えるのは実は簡単なことなのではないだろうか。
新しいことなど始めなくても、ほんの少し「日常の見方」を変えるだけでいい。「日常の出来事の切り取り方」を変えるだけでいい。それだけでいいのかもしれない。
そんなことを、昨日、東京藝術大学の卒業制作展に行って思った。なぜなら、どの作品もテーマは日常の中にあって、表現の仕方は違えど、日常を切り取って形作られていたからだ。
例えば、女子高生3人組が帰宅の途についている後ろ姿をモノトーンの油絵で表現した作品があった。仲のいい女子高生グループが学校終わりに寄り道をしながら帰宅する姿など、日本国内ならどの地域でも見られるし、何も特別な風景ではない。
しかし、キャンバスの中に描いて白黒の油絵として完成すると、何か特別な場面のように思えてくる。
学生が普段過ごしている「教室」だって、3・4種類の緑色で立体的な四角形を使って描けば、何だか宇宙空間のような異質な空間に見えてくる。
そう、「つまならい」と思っていた日常はほんの少し見方を変えるだけで、実は異質で、特別で、時にキラキラしたり、悲しげな風景になったりするのだ。
人生は一度きり。どうせ生きるなら”面白く”生きていきたい。
つまらない毎日だと感じる時、例えばスマフォから視線を上げ、イヤフォンを外して、周囲に目を凝らしてみる。周囲の音を聞いてみる。すると、これまで気づかなかった「日常の風景」に出会えるかもしれない。つまらなかった日常が少し面白く見えてくるかもしれない。
日常を面白く切り取って、それを周りに伝えながら、楽しめる。そんな人になれたら素敵だと思う。
※「note」始めました。「note」に書いた記事の転載です。
大学職員はどんな仕事をしているのか〜大学のステークホルダーとは〜
こんばんは、星野マリエです。
本日から数回に分けて、「大学職員の仕事」について焦点を当てて、記事を書いていきたいと思います。感想、質問、ご意見等ぜひコメントくださいませ。
では、早速ですが「大学職員の仕事」って一体どんなものがあるのでしょうか?
部活動の手続きをする仕事でしょ?
履修する科目を間違えた時に、対応してもらったなあ。
奨学金のお知らせをしたり、手続きをしたりする仕事もあるよね。
などなど、多くの方がパッと思いつくのは「学生の対応をすること」なのではないでしょうか。
事実、以前NHKの『人生デザインU_29』という番組で大学職員を取り上げていた時は、「学生課に勤め、学生たちのあらゆる相談にのる仕事」として、とある職員さんを密着取材していました。やはり世間一般のイメージでは、「学生対応=大学職員」という印象が強いのが現状なのではないかと思います。
しかし、大学での仕事は実は思っている以上に多くの業務があります。もしかしたら大学職員という職業は、他のどの職業よりも多様な能力を持った人材を必要とするのかもしれません。(だから、大学職員の採用試験受験を考えている方は、安易に「学生の相談に乗りたい」「学生をサポートしたい」という理由で目指さない方が良いと思います。大学職員は多くの場合、総合職として採用されますので、学生課に必ずしも配属されるとは限らないし、その後のキャリアの中で学生課に必ずいけるという確証もないからです。)
では、具体的に大学職員はどのような仕事に取り組んでいるのでしょうか。
仕事内容について詳細を見ていく前に、ここで「大学のステークホルダーとは一体誰なのか」についてまずは考えてみたいと思います。なぜなら、大学組織の各部署はステークホルダーごとに分かれていることが多く、ステークホルダーを見ていくことで、大学職員の仕事が分かりやすくなるからです。(一般企業もステークホルダーごとに部署が分かれているのかもしれませんが、私は一般企業に勤めたことがないため、間違ったことを書かないためにも、ここでは一般企業の組織の様相については触れません。)
◼︎大学のステークホルダー
- 高校生・高校生の保護者
- 高等学校
- 学生
- 学生の保護者
- 卒業生
- 企業
- マスメディア
- 政府・文部科学省・行政機関
- 教員
- 職員
- 寄付者
- 地域住民
- 市民社会・国際社会
教育学術新聞の平成18年8月の記事では、新日本監査法人 公認会計士 植草茂樹氏が下記のように大学のステークホルダーを書いています。
「《大学を取り巻くステークホルダーとその課題》
社会的責任を考える際にはまず、自大学のステークホルダーとその関係性を確認し、各ステークホルダーからの影響と大学が与える影響を整理することが必要である。
次に、ステークホルダーからの期待や要請を分類し、自大学の経営方針や戦略を踏まえ、どの課題を優先的に取組むべきかの優先順位づけを行う。優先順位づけにおいては、自大学独自の取組みが社会課題の解決に貢献・寄与できるものを優先させることも考えられる。
大学におけるステークホルダーには、学生・保護者・卒業生・教員・職員・企業・寄付者・マスメディア・格付機関・地域住民・市民社会・国際社会・政府・私学事業団・高等学校などが考えられる。また大学は未来創造の先導的役割を果たす役割があり、将来の世代も視野に入れる必要がある。」
上記の大学のステークホルダーは、この植草茂樹氏の論述を、大学入学〜卒業までの流れに沿って関係者をまとめ直したものです。
それにしても、大学のステークホルダーは多いですね。
あの日本の有名な大企業、トヨタは「お客様/従業員/取引先/地域社会・グローバル社会/株主」をステークホルダーとして自社サイトに掲載していますが、トヨタのステークホルダーを見ると「大学」の関係先は非常に多いことを少し感じ取って頂けるかと思います。
大学は10を超えるステークホルダーを有し、それぞれのステークホルダーに結びついた仕事を行なっています。大学職員の業務は世の中でよく保たれるイメージよりもはるかに多様であり、それぞれの業務において求められる知識も少しずつ変わってくるのです。「学生のために」「学生をサポートしたい」ということも確かに大学職員を目指す上で必要な志望動機なのですが、それだけでは実は足りないのかもしれません。
本日はここまでにして、次回はいよいよ具体的に「一般的な大学の部署の様相とそこで行われている仕事」について見ていきたいと思います。
ここまでお読みくださってありがとうございました:)
星野マリエ
<参考文献等>
1.特定非営利活動法人 学校経理研究会編(2015)『速解 大学教職員の基礎知識』
山本雅淑(大正大学人間学部教授)監修,特定非営利活動法人 学校経理研究会発行
2.NHK『人生デザインU_29』
http://www.nhk.or.jp/u29design/archives/15011/(2017年1月14日アクセス)
3.教育学術新聞:教育学術オンライン(平成18年8月第2243号 8月23日)
『大学がUSRに取り組むためにー3ー』新日本監査法人 公認会計士 植草茂樹
教育学術新聞 : 教育学術オンライン 第2243号|日本私立大学協会
(2017年1月14日アクセス)
トヨタ | ステークホルダー・エンゲージメント (2017年1月14日アクセス)
新人職員の方、就活や転職活動で大学職員を目指している方にオススメの本
こんばんは、星野マリエです。都内某大学職員です。
タイトルの通り、「今春大学職員として働き始める方」、「就活や転職活動で大学職員を目指している方」にオススメの本を1冊ふと思い出したので、メモ的に記します。
「速解 大学教職員の基礎知識」(特定非営利活動法人 学校経理研究会 編)。
この本、私は新人職員の頃に先輩から教えていただいて知ったのですが、できることなら入局前に読んでおきたかったです。
大学に勤めるなら知っておきたい教育・大学業界の基礎知識が分かりやすくまとめられています。例えば、大学関係の法令の要点、日本の学校教育制度の歴史、一般的な事務組織の機構図と各部署の役割の概要説明、近年の大学業界で欠かせないキーワードの解説などが書かれています。
今年の春に入局される新人職員の方、異業種から大学職員への転職を考えている方、就職活動で大学職員を目指されている方。大学業界について1から知りたい方にオススメです。
毎年4月に発行され、中古で買うと意外と高い!!今年も4月に発行になると思いますので、ぜひ上の書名のところから、学校経理研究会のHPをご確認ください。ちなみに、毎年発行されますが、内容の大筋は変わっていません。細かい数字や事実関係、ニュースなどが多少変わっているくらいなので、1冊購入しておけば問題ないと思います。
私自身はまだざっと流し読みしかできていないので、大学業界の仕事に慣れてきたこのタイミングでもう一度読む、今度は精読をしたいなと思っています。(今まとめている大学職員の仕事紹介に関する記事でも参考資料として引っ張ってきたい。)
エントリーシート作成時の資料や研修でわからないことがあった時のための参考資料として、辞書的に使うのもアリかもしれません。
ぜひチェックしてみてくださいませ。
それでは。CU:)
星野マリエ
【読書記録】藤石波矢「初恋は坂道の先へ」
こんにちは、星野マリエです。都内某大学で大学職員をやっています。
お正月休みで十分休息を取ることができ、すこぶる体調とメンタルの状態が良いです。
今年は休息をしっかりとりながら仕事で成果を出すという、業務効率を意識した仕事の仕方をしていきたいと思いました。
さて、このブログでは読書記録もつけていきます。
職場の先輩が一年で150冊を読破したそうで、私もチャレンジしてみようかなと思っている今日この頃。週に3冊ぐらい読む勢いでしょうか…
読書記録は星野マリエの半ば趣味みたいなものなので、タイトルを見て記事を読むか否か選別していただければ幸いです。なるべく本の面白さを出せるように紹介していきたいけれど。
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今回記事にするのは1月に入って早々に読了したうちの1冊、
藤石波矢さんの「初恋は坂道の先へ」。
この本は藤石波矢さんのデビュー作で、”第1回ダ・ヴィンチ「本の物語」大賞”で大賞を受賞した作品です。
藤石さんは大正大学文学部、東京ビジュアルアーツ映画学校を卒業。脚本の新人賞へ応募を重ね、久々に書いた小説である本作で大賞を受賞されているという経歴の持ち主。脚本を書かれていただけあって、藤石さんの書く小説はどの作品もキャラクターがそれぞれ立っていて、物語の展開が最後まで読めないところがとても面白いです。
「初恋は坂道の先へ」という作品では、「しなこ」という女性・女の子が物語の鍵となります。
主人公は少し浮気っぽくて優柔不断な小学校教師の研介。物語は研介の彼女である「しなこ」が木崎という人物から小包を受け取った後、行方が分からなくなってしまったところから始まります。
「しなこ」の行方を探す研介。失踪理由として思い当たるのは「しなこ」がときどき話していた「忘れられない初恋相手」。研介は「しなこ」を探す中で、自分が「しなこ」をどう想っていたのかを見つめていくことになります。
しかし、”悪い出来事は重なる”もの。研介は『「しなこ」の失踪』だけでなく、「父親の病気」や「同僚からの告白」など複数の”一大事”に直面することになります。
物語は研介視点だけでなく、中学生の「しなこ」の視点からも描かれており、研介の過去の記憶や中学生の「しなこ」の日常を交えながら、一見ばらばらに見えるそれぞれのストーリーが最終章で1つのゴールに結びついていきます。
藤石さんのデビュー作も、まさかの展開で予想をいい意味で裏切られました。最後まで面白かったです。
ミステリーや恋愛要素も含まれている上に、文章も軽快でとても読みやすいので、およそ2日で読み終えることができました。また、私は現実の日常生活・人生に示唆を与える小説が良い小説だと考えているのですが、本作も思春期独特の「他者から見られたい自分像と本当の自分の落差に対する苦悩」や「人を好きになったり愛すること」に対して示唆を与えてくれる小説でした。
今年も新旧問わず、いろいろな小説を読んでいきたいと思います。
CU:)
星野マリエ