インターンをやっておけば良かったなあ、と時々思う。
時々思う。大学在学中にインターンをやっておけばよかったんじゃないか、と。私が大学生の時はまだインターンが今ほど盛んではなかったけれど、企業で一度働いてみてから就活をしたら、違う選択肢が見えたのではないか。
自分がどう仕事と向き合えるのか、向き合いたいのか。実際に働いてから気づく価値観も多い。「大学生の本分は学業だから」「うちは門限が厳しくて夜遅くまで都内にいられないから」、といろんな理由をつけてやろうとしなかったけれど、その気になればインターンの1つくらいできた気がする。
在学中、ぼんやりと思い描いていた将来の夢は「専業主婦になること」だった。自分の母がそうだったから、そういう女性像しか思い描けなかったのだ。親戚づきあいも無かったし、周りにフルタイムで働いて生き生きとしている女性もいなかったし。
でも、社会人になってみて、仕事をすることが面白いと感じている。嫌なこともたくさん起こるけれど。 家計のためだけでなく、自分のためにも「働きたい」と思う。
自分が「働きたい」人間なんだということが大学在学中に分かっていたら、もっと違う仕事の選び方ができたかもしれない。こんなモヤモヤが時々頭にまとわりついてしまう。就活は過ぎたことだし、考えても仕方のないことなのだけど。
最近読んだ小説で、とても心に残ったセリフがある。
「お前が歩いてきた道を、正しい道にしろ」(『風に恋う』額賀澪)
本当に、そうするしかないと思う。今目の前にあることを精一杯やって、自分の過去の選択を「正しかった」と思えるようにするしかないのだ。私は、今の私にできること、やるべきこと、やりたいことを1個1個頑張るしかない。
でも、勤め先の学生さんや娘には、言いたい。
今考えていることは一旦置いておいて、一度「働くこと」を体感してみたほうがいい。
全く後悔のない選択は無理だけど、それでも最良の選択ができたらいい。私と同じようなちょっとした後悔を抱える人が少なくなればいいのに、と思う。